ホースの素振りで効果テキメン!!

 

市販のホースがスコアと飛距離アップに思わぬ効果をもたらします。

部屋でクラブを振るスペースがない場合でも、ホースなら手軽に続けられます。

 昨年11月に開かれた女子プロゴルフツアー、樋口久子Pontaレディースで、ツアー初出場ながら初日、2日目と首位に立ち、7位に入ったのがアマチュアの畑岡奈紗選手(茨城・翔洋学園高2年)です。

女子プロの中でも飛ばし屋の渡辺彩香選手をたびたびオーバードライブした畑岡選手も、

このような練習法を取り入れていると聞きます。

 クラブを握るつもりで、ホースを持ちます。

ゆっくりとバックスイングし、切り返しでも時間をかけてフィニッシュへ。

そこから再びバックスイングへと連続素振りをしてください。

注意点は@ボールが膝の高さにあるくらいのつもりで、横振りに

Aインパクトのポイント以降で「ビュッ」と音がするように振る

Bフィニッシュで右肩が目標に向くまで肩を回す

C手首の力を抜いて滑らかなスイングを心掛ける、ことです。

 「ホースが体に当たって痛い」と言う場合は、身体が回転せずに手先でスイングをしている証拠です。

肩を回して最後まで振り切ることで、フィニッシュでホースが体に巻きついてきます。

 この練習の狙いは、スイングの動きを日常的に行い、体に覚え込ませることです。

スイング中、体の動きを考えすぎるゴルファーが少なくありません。

食事の際、箸を何も考えずに使えるように、ゴルフでもスムーズにクラブを振れるようにしましょう。「

脳を通さず、筋肉にプログラム化する」と表現する人もいます。

また、クラブを棒のようなイメージで考えると滑らかに振れませんが、

軟らかいホースを振ることで、ムチのように手首を軟らかく使えるようになります。

 連続素振りを3分間続ければ、100回くらい振ることができます。

講演会でゴルフエクササイズとして紹介した人の中には、

「連続素振りを3か月続けて、ベストスコアを103から78に更新しました」という人もいました。

 ボールを打つより続けやすいので、ぜひ試してみてください。

 

ジェイソン・デイも使っている[半テニスボール]の活用例

簡単な道具を使ってゴルフの練習をすることで新たな発見がありますが、
今回、大東将啓・日本プロゴルフ協会A級ティーチングプロが提案するのが、半分に切った硬式テニスボールの活用です。
世界ランク1位のジェーソン・デー(豪)も足で踏んでスイングするなど、練習に取り入れています。
 ジェイソン・デーが練習場で、半分に切ったテニスボールを踏んでショットしている姿が話題となりました。
「足裏で体重移動を感じることができる」とコメントしています。

 体重移動ができていないゴルファーは少なくありません。
野球でボールを投げる時は、足を踏み出してから上半身が動き、そして腕を振ります。
ゴルフでもダウンスイングは下半身でリードすべきですが、多くのゴルファーは上半身から打ちにいくため、
アウトサイドインのスイング軌道となり、ボールはスライスしてしまいます。

 ボールの上でスタンスを取り、バックスイングで右のテニスボールを十分に踏み込みます。
切り返しでは、上半身の動きを止めて「間」を作ります。
そして左のテニスボールを踏み込むことから始動するのです。
そうすれば、下半身リードの理想的なスイングが身に付きます。
各選手の課題によって踏む位置は違い、デーはかかとで踏んでいますが、まずは土踏まずで踏んでみましょう。

 ボールを頭の上に乗せると、軸がぶれない理想的なスイングを作ることができます。
「世界一美しいフォーム」と呼ばれる競泳背泳ぎの入江陵介選手は、額にペットボトルを置いたまま泳ぎます。
ゴルフでも、コマが回転するように、軸を意識してスイングしてください。
いきなり頭に乗せてボールを打つのは難しいでしょうから、クラブを持たないシャドースイングや、パット練習で試してください。

 最後に、両脇にボールを挟む練習も、腕と体が同調したスイング形成に効果的です。 
 
 左脇と左胸の間に挟むことで、肩の開きを抑えられます。
左肘を下に向ける意識を持って下さい。右の場合は、やや横から脇に挟んでください。
トップで右肘が浮き上がることを防げます。
小道具の良いところは、間違った動きをすると、「ボールが落ちる」という結果として表れることです。
従ってセルフトレーニングに最適と言われています。

日本プロゴルフ協会 大東将啓