一人でやれるコンペ必勝法第十三話

バンカーショット  ”板の上に3cm砂を敷き練習”

視点はボールの5cm手前

まず砂場で戯れることから始めよう。「習うよりも慣れろ。」とはこのこと。何を慣れるかというと、砂の抵抗とボールの飛び具合。バンカーショットは通常と違いはボールを直接打たない。その為に普通のアプローチよりも大きなスイングを必要とする。そしてクラブヘッドをオープンにすることにより、クラブヘッドが砂の中にめり込まず、砂を薄く取りのぞけることを理解しよう。スイング自体は変える必要がない。クラブヘッドが砂の中に深く入らないようにするためにフェースを開くのだが、そのまま打てばフェースを開いた分だけボールは右に飛び出す。従ってスタンスを左に取り調整する。クラブフェースをオープンにすればするほど、ボールは右に、そして高く飛び出すのでスタンスとスイングの向きも左に変える必要がある。フェイスの開き具合によって同じ大きさのスイングでどれだけボールの飛び方が違うかを体験しよう。

効果的な練習としては、板の上に約3センチの厚さで砂を敷き、その真中にボールを置いてバンカーショットをする。フェースをオープンにしサンドウエッジのバウンスの機能を使うことにより、きれいにボールが飛び出すことがわかる。すなわちボールの下の砂を薄く取ることなのだ。この練習では3センチの厚さの砂だけできれいにボールが飛び出すことが解かるだろう。少しの砂さえあればどこでも練習できる大変効果的なドリルだ。

 もうひとつ重要なのがヘッドが砂に入るポイント。通常のショットであればクリーンにボールをヒットするために視点は直接ボールを見るのであるが、バンカーショットの場合はボールの手前のフェースを入れる所(ボールの手前約5センチ)に視点を合わせる。ボールを直接見たままで、その手前約5センチにクラブヘッドを入れる事は難しい。そのための練習として、バンカー内に直線を引き、その線に合わせてボールなしで素振りをする。最初は打点がまちまちであるが、練習を重ねて行くうちに、ポイントが安定するようになるであろう。 

大東将啓(日本プロゴルフ協会A級インストラクター)

(続)