一人でやれるコンペ必勝法第十五話

パッティング  ”カップのイメージを鮮明に”

正確なストロークが先決

 パッティングの名手は、ストロークが上手いと同時に、ラインの読み方が正確だ。パッティングは、普通のショットと違って傾斜や芝目によっての影響を受ける。思い道理のストロークをしてもラインが違っていればカップインしない。すなわちラインの読みと正しいストロークの両方が必要となる。練習では、正確なストロークを習得することが最初。「パッティングに形はない」と言われるが、守るべき基本はある。第一に安定したストロークをするために手首の動きの少ない振り子の様なストローク。すなわちパター、グリップ、腕、肩が一体となったストローク。特に左手甲の角度がストローク中に変わらないことだ。また打った後、すぐにボールを目で追うのではなく、そのままの状態で目線を残す。その練習として、コインの上にボールを置いてストロークをし、打った後に残ったコインが裏か表かを確認してから目線を上げることを習慣付ければ、いわゆる「ヘッドアップ」がなくなる。

 本来キャッチボールにしても、射撃にしても目標を直視しながら動作を行うが、ゴルフだけは違う。ショットの最中にターゲットを見ることなしに動作を行わなければ行けない。そのたえめカップ(ターゲット)のイメージを鮮明に持ちながら、パッティングを行うことが重要となる。頭がすぐに上がるのは、カップのイメージが弱く、自信をもってストロークをしていないからだ。

 試しに目標をみたままの状態でストロークをしてみるとよい。ちょうどキャッチボールで相手のグラブ目掛けてボールを投げるように、カップを見据えたままでパッティングを行う事により、距離感が自然と養われる。そして普通の構えに戻し、ボールを見てストロークを行う時でも、頭の中にはカップのイメージを鮮明に持った状態でパッティングを行う。そのためには、アドレスのときにカップを2秒以上凝視して鮮明にイメージを頭のなかに残す作業をすることだ。イメージが鮮明なほど距離感が合うことに気がつくことだろう。 

大東将啓(日本プロゴルフ協会A級インストラクター)

(続)