一人でやれるコンペ必勝法第二十一話

終わりよければすべてよし ”フィニッシュを安定させよう(大きなミスが減るはず)”

空振りしても澄ました顔で
大きな
ミスが減るはず

 先週は、「明治の大砲」「素振りシングル」の原因について見てきた。すなわちターゲットのイメージを持ち、目の前のボールに意識過剰になることのないようにしようと言うものだ。しかしそれを思うだけで、理想的なスイング形成を可能とするものではない。

 それではどうすれば自分に適したゴルフスイングを作り上げることができるのだろうか。まずナイスショットの時を思い浮かべてもらいたい。何の抵抗もなく最後までクラブが振り抜けフィニッシュが決まっていただろ。ボールの行方を追う姿勢もフィニッシュの状態のまま、バランスの良い形であったはずだ。

 プロのトーナメントを見ていると、フィニッシュを見れば遠目でも誰か判断がつく。体の柔軟性や作りから、各プレーヤに適したスイングとフィニッシュがあり、毎回安定した同じフィニッシュをしているからこそ、遠目でも認識できる。従って自分のスイング作りも、ナイスショットのフィニッシュをイメージして毎回この形を作る努力をしてみることだ。「終わり良ければ、すべて良し」とあるようにフィニッシュが決まれば、スイング全体も良いものになる。

 一般ゴルファーの場合、ナイスショットとミスショットの落差が激しく、ショットが安定しない。結果としてスコアーもまとまらないものとなる。強制的に良いフィニッシュの形に持っていけば、スイングの安定性が高まり、大きなミスがなくなる。
 打ったボールが地面に落ちるまでは我慢してフィニッシュの状態のままでボールの行方を見る努力をしてみよう。時間にして3秒、バランスの良い毎回、同じ形のフィニッシュをするのだ。例えミスショット、空振りをしたとしても澄ました状態でフィニッシュを決めれば、明るい未来が見えて来るであろう。

大東将啓(日本プロゴルフ協会A級インストラクター)

(続)