一人でやれるコンペ必勝法第二十九話

●PW&SWで柔らかく超えよう ”小道具を多用しよう(その3:カーペットとビデオテープ)”

仮想ベアグラウンド
ボールへの入り方を一定に

 ゴルフゲームの中でスコアーを縮める最大のポイントは、ショートゲームである。パッティングは前回ふれたので、今回は小道具を使ったアプローチの練習を紹介する。

 パッティングの練習マットをオフィスや自宅等で見かけることが多いが、アプローチショットを部屋の中で練習する光景を見ることは皆無である。部屋の中で20ヤード以上のアプローチを練習するスペースが取れないことは当たり前だが、アプローチショットの感覚をみがく方法がある。

 クラブはピッチングかサンドウェッジを使用し、床はカーペット状のものが好ましい。絨毯であれば、ラフからのアプローチと同様、クラブフェースをボールの下に入れやすいので、シビアな練習には適していない。その点カーペットであれば、ボールと床に透き間がないために、クラブヘッドが正確に入って来なければミスショットとなる。ちょうどベアーグラウンドの練習をしているようなものだ。この状態で正確にボールをヒットできるようになれば、どんなライでも対応することができる。

 まずカーペットの上にボールを置き約80センチ前にビデオテープを立てる。5メートル程のショットをするつもりで、目の前のビデオテープに当たることなくボールが超えるようにする。

 部屋の中でのアプローチショット練習で怖いのは、トップしてガラス等を壊してしまうことだ。従ってターゲット方向に座布団等を置いてプロテクトするのもよいのだが、目の前にビデオテープを立てることにより、トップボールを防ぐこともできる。本来のビデオテープを立てる意味はショットの精度を高め、柔らかいボールを打つためのものだ。ナイスショットであれば目の前のビデオテープを柔らかなボールで越えて行くが、トップやダフり等のミスショットの場合は、ビデオテープに当たってしまう。

 サンドウエッジは、ボールの入りかたにより距離のばらつきが大きいクラブである。日頃からカーペットの上で練習をし慣れることにより、そのばらつきを少なくすることができる。一番難しいサンドショットのアプローチをマスターすれば、他のクラブは簡単に思えてくる。

大東将啓(日本プロゴルフ協会A級インストラクター)

(続)