一人でやれるコンペ必勝法第44話


●クラブ選択の大切さ 14本のクラブの機能を最大限に生かす

何が自分のプレーに最適か
各ホールで考える

 ゴルフバックの中には14本のクラブがある。ラウンド後に、どんなクラブを何回使ったかを検証してみて欲しい。使用頻度が多いパターやドライバーと一度も使わなかったロングアイアンなど、自分のプレースタイルを改めて認識することに役立つ。ショートホール以外の14ホールですべてでドライバーを使っているゴルファーは、もう一度コースマネージメントを考え直す必要がある。

 各ホールのよって自分にとっての最適な戦略を考えてプレーをすれば、5番アイアンぐらいからドライバーまでの選択肢のなかから答えが出てこよう。毎回ドライバーを条件反射のように選ぶのは、選択できるチャンスを自分で放棄していることとなる。ドライバーでスライスを打つプレーヤーが右OBのホールでは、スライスしにくいスプーンでティーショットすることも可能だ。ドライバーの距離に深いサイドバンカーがあれば、手前に刻むクラブを選択するべきであろう。あるいはセカンドショットの距離を考えた上で、ティーショットのクラブを選択することもあろう。とにかく、無条件でドライバーを握ることをやめて、何が自分のプレーに最適なクラブかを各ホールで考えてみることだ。

 クラブ選択は、ティーショットに限ったことではない。セカンドショット、アプローチ、バンカーからでも自分で色々試してみることも必要だ。グリーン回りからのアプローチでスプーンを使うことは、タイガー・ウッズで有名になった。ソールがあり、ダブりにくく、ロフトが付いているために意外とランニングに適しているのだが、「ランニングは7番アイアン」と決めているプレーヤにとっては、発想の転換が必要だ。同様に距離のあるガードバンカーからのショットでは、9番アイアンを使えば強振しなくても普通のスイングで距離を稼ぐことが出来る。何時もバンカーショットはサンドウエッジと決めてかからないことだ。セベ・バレステロスは、ジュニア時代に3番アイアン1本で色々なショットを練習したそうだ。バンカーからのショットも3番アイアンでフェースを大きく開き、見事にエクスプロ―ションショットをする。

 14本のクラブの機能を最大限に生かして最小スコア―でホールアウトする知的ゲームを楽しもう。

大東将啓(日本プロゴルフ協会A級インストラクター)

(続)