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「タイガー・ウッズのティーチングプロ、ブッチ・ハーモンはじめピーター・コスティス、デビット・レッドベターなどプロを教えるプロや心理学の権威であるボブ・ルーテロ博士など、ツアープロをサポートするあらゆる分野の専門家と親交のあるJPGAインストラクターの大東将啓プロ(東香里ゴルフセンター)。

USPGAティーチング&コーチングサミットなどで、彼らとの長年の親交から学びとったゴルフのエキス。 それらを技術偏重ではなく広範囲な視点から語ってもらった。 考え方、レッスンの受け方、技術書の読み方。 なるほどと納得するものがあるはずだ。 目から鱗が落ちて、新たな進歩が期待できる。」

POINT12

今風の、下半身どっしり型スイングでリズム感を習得する

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下半身どっしり型のスイングが今風。 下半身を安定させる練習として、股にスポンジを挟んでスイングする。 下半身が暴れたり、必要以上に動きすぎると、スポンジは途中で落下する。 ビハインド・ザ・ボールの体勢を覚えるには、首にスポンジを挟んでの練習がお勧めだ。

ゴルフのスイングで最も大切なことは、クラブを振るリズムとタイミングだとアメリカのティーチングプロたちは異口同音に言う。 細かなことに捕らわれるより、自分のリズム感を重視したスイングのほうが、結果はよいということだ。 私もこの意見には大賛成で、生徒に教えるときでも最優先させるようにしている。

スイングリズムの習得法として私が勧めている方法はホウキ、先を結んだタオル、そして先にゴムボールのついた子供のおもちゃ、ボンボンボールを使っての素振りだ。 中でも先が平たくなったホウキでの素振りは、フェース面を意識しながらスイングができるメリットがあり、一挙両得で効果的なのだ。 とくにショートアイアンは打てるがミドルアイアンやロングアイアンが苦手という人には即効性がある。 そんな人はアイアンは打ち込まなければならないという意識が強く、ショートアイアンは打ち込むことができても長いものは打ち込めないからだ。

ロングアイアンやドライバー以上に長いホウキを振ると打ち込もうとしても打ち込めるものではない。 長いホウキを振ることによって、スイングとは打ち込むものではないということを体が認め、ロングアイアンを苦もなく使いこなせるようになってくるのだ。 もちろんドライバーを苦手とする人でも、存分な効果が期待でき、自分のスイングリズムがつかめない人にも効果は絶大なのだ。

下半身どっしり型が、今風のスイングなのだ。

昔のスイングは左サイドのリードを重視し、左から引っ張るようなスイングが主流だった。 ちょうどインパクトからフィニッシュにかけて体が弓のようにしなるスイングだ。 インパクト以降の体勢が弓なりになるということは下半身の強靭な動きを必要とし、それだけ全体重がボールに乗り移り、スイングパワーに応じた最高の飛距離が得られる。 ところが最近のスイングは左のリードよりも下半身をどっしりさせ、必要以上の動きを抑えて上体をひねりあげる、むしろ下半身どっしり型が主流になっている。 左サイドリード型は、飛距離はでるがリズム感を崩しやすく、ボールを打つタイミングが難しい。 逆に下半身どっしり型は、リズム感タイミングともに取りやすく、スイングそのものがやさしくなった。 余談ながらやさしいスイングが可能になったのは、シャフトの進歩のお陰だといえる。

スイングがやさしくリズム感が取りやすくなったとはいえ、流れを生み出す体の一体感は、重要なポイントであることに変わりはない。 その一体感を生み出すのが、下半身を中心とした土台というわけだ。 しっかりした土台なくして、流れるようなリズム感は生まれない。 土台がふらついたり暴れるようでは、スイングそのものに安定感はでてこない。 さらにインパクトでは、ボールの後ろに頭の残ったビハインド・ザ・ボールの形も生まれない。 ビハインド・ザ・ボールとは、アドレスのときのボールと頭の位置関係を保ちながらスイングしようという考え方。 とくにインパクトではアドレス時の頭とボールの距離を同等にしてこそ距離、方向性とも得られるというものだ。 下半身どっしり型の今風スイングで上体を振り戻すときの軸ともなる体勢なのだ。 これらを習得するのに適した方法が、スポンジの利用だ。

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ホウキのような長いものを持って、ゴルフスイングのように振ろうとすると、アップライトには振れない。 自然に滑らかな横のスイングになってくる。 ホウキで掃くようなスイングが身に付くとロングアイアンも十分に打ちこなせるし、理想的なスイングリズムも習得できる。
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スイングのリズム感と軌道をマスターするのに効果的なボンボンボール。 正しい軌道を描いたスイングでリズミカルに振れると、トップでは先っぽが左脇下に当たり、フィニッシュでは右脇下に当たる。 リズムが悪いと、首に巻きつくような格好になる。

 

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