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「タイガー・ウッズのティーチングプロ、ブッチ・ハーモンはじめピーター・コスティス、デビット・レッドベターなどプロを教えるプロや心理学の権威であるボブ・ルーテロ博士など、ツアープロをサポートするあらゆる分野の専門家と親交のあるJPGAインストラクターの大東将啓プロ(東香里ゴルフセンター)。

USPGAティーチング&コーチングサミットなどで、彼らとの長年の親交から学びとったゴルフのエキス。 それらを技術偏重ではなく広範囲な視点から語ってもらった。 考え方、レッスンの受け方、技術書の読み方。 なるほどと納得するものがあるはずだ。 目から鱗が落ちて、新たな進歩が期待できる。」

POINT8

小道具を使ってスイングを覚える

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アドレスの状態から、手や腕を使わずにクラブを上げ、体の回転でクラブを下ろすことができるようになれば、フラフープの面に沿うようにスムーズなスイングができる。 結果として、インサイドインのスイングになる。

ゴルフのスイングでもっとも大切なもの。 それはクラブを振るリズムとタイミング。

異口同音にティーチングプロたちは言う。 今は亡きハービィ・ペニックは、「左腕を伸ばせ。頭を残せという教えは、リズミカルなスイングをするうえにおいて、大きな弊害」と言ってのけた。 細部よりもその人のリズムやタイミングでクラブをリズミカルに振らせるようにする。 これが、いわば究極のレッスンなのだ。

その方法として、ウォーリー・アームストロングやゲーリー・ワイレンは、小道具とドリルを使うことを薦めている。 レッスンといえば、ゴルフだけに止まらず、すべてが言葉で行なわれるのが大半だ。 だが耳からの情報というのは、意外に身につけることができないものらしい。 耳よりも目。 目から情報を入れてイメージを作り、それを体で覚えさせる。 これがもっとも手っ取り早い方法で、そのために欠かせないのが小道具だと強調する。

小道具を使うメリットを、ウォーリーは、目で見ることによってビジュアルイメージが描けること。 しかもそれらの小道具は特別にこしたえたものではなく、日常にどこにでもある棒やホース、ハンガーや段ボール箱などで十分。 日常的なもののほうが、より効果的だという。 次に各部所の強化ができること。 第二のメリットだ。 これは欠点となっているポジションを矯正するのに役立てることができる。 三つ目はコーチの一方的で単調なレッスンではなく、面白みがでてくる。 そしてもっとも大きなメリットは、必ずフィードバックがあること。 これは自分の感触として体に残りそれが潜在意識の中に取り込まれるということだ。 さらに身に付いた悪いクセを取り除くことができ、各ポジションのチェックが自分でできる。 このメリットは効果的で、コーチがいなくても小道具を使うことによって、自分一人でも練習ができるようになる。

ただ注意しなければならないことは、一つの道具がだれにでもフィットするとはいえないことだ。 同じことを習得させるにしても、人によって使う小道具が違ってくる。 ただし自分の欠点を矯正するのに、必ず何かの小道具は存在するということを忘れてはならない。 それぞれが注意して自分に最適なものを探し求めることも大切なのだ。

フラフープでサークルをイメージする

それでは具体的な小道具を見ていこう。 まずウォーリーの理論は、一言でいえば「スイングは円、サークルである」ということ。 多くのプレーヤーはスイングを直線としてイメージしやすい。 下にあるボールを見るから、まっすぐに引いて、まっすぐに出そうという線のイメージだ。 けれども実際のスイングは、線ではなく面ですよということを強調する。 そこで登場するのがフラフープだ。 自分のスイングの中にフラフープをイメージする。 フラフープという面の中でスイングできるようになれば、結果としてクラブはインサイドから振れるようになって、自分の最大限のパワーが発揮できる。 方向性も良くなることにつながる。フラフープを使うことによって、頭で知り目で訴える。 するとサークルのイメージがイメージとして強くできるようになるというのだ。

次回からはコックを習得するためのハンガー、体重移動を知るためのスポンジなど、身近にある小道具を見ていこう。

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自分のスイングの中に、固定された面を持つフラフープをイメージする。 そのためにはフラフープを他の人に持ってもらって固定するのもよい。 自分で習得するには、写真のようにフラフープを握ってアドレスからトップ、トップからダウンスイング、インパクトまでの動きを、面を意識しながら繰り返し体に覚え込ますことだ。

 

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