ツアープロのインパクト集

タイガー・ウッズのインパクト

躍動感あふれるインパクト。

55m/sを超えるヘッドスピードなのにもかかわらず、右手が伸びきっていない余裕が感じられる。

タイガーが素振りで大切にするのがフォロースルー。

特に右手を出来る限り大きく前に出すようにする。

同時にフェースローテーションを押さえ気味にする。

猛烈なヘッドスピードの中で、体の動きと腕が一体となってコーディネートするのは簡単なことではない。

インパクトの右肘のゆとりがあるからこそ、可能となるのであろう。  

 

杉原輝雄プロのインパクト

「ボールを運ぶドライバー」と言われる杉原プロ。

フォロースルーで左肘を逃がし気味にスイングする。

左腕の前腕の回転する代わりに左右に動くことにより、フェースローテーションが少なくなる。

フェースがスクエアになっている、インパクトゾーンが長い。

世界一のボールストライカーと言われている「モー・ノーマン」の1アクセススイングに通じるところである。  

 

伊澤利光プロのインパクト

 

賞金王をとった時の強さが最近は見られないのが寂しい。

もともと右ひざが前に出てインパクトを迎える形。

腰の開きに加えて、上半身の開きも気になるところ。

ターフをほとんど取らないアイアンショットは、右ひざの動きが関係しているのであろう。

昔ながらのC字フィニッシュも腰の負担が心配されるところ。

下半身の動きを抑えてどっしり感が欲しい。  

 

SK・ホプロのインパクト

 

つまった感じがするSK・ホプロのインパクト。

これだけグリップが身体の近くでインパクトを迎える選手は多くない。

同時に上半身の前傾姿勢も、アドレスの状態から全く変わることがない。

腰の回転だけでダウンスイングをしているようなゴルフスイング。

手先の遊びがなく、ボールのばらつきが少ないことが想像できる。

おっつける形の右肘から、ボールをクラブヘッドで押し出す雰囲気が見て取れる。  

 

横田真一プロのインパクト

 

職人技が感じられる横田真一プロのゴルフスイング。

フラットなトップオブスイングから右肘を絞り込んでダウンスイングする。

インパクトでは、右肘が既に伸びきった状態である。

これは、グリップが身体から離れ気味の位置で、横ぶりから来ている。

フェースローテーションが大きく、インパクトゾーンでスクエアに合わせにくいスイングである。

そこを職人肌で、調整しているのであろう。

94年のプロ入り以来キープしてきたシード権を昨年失った。

選手会長として東奔西走、その上怪我で自分のプレーがままならなかったのであろう。

正念場になる今年、心機一転、頑張ってもらいたい。  

 

ポーラ・クリーマーのインパクト

 

一昨年より、インパクトでの頭の沈み込み度合いが少なくなった。

2005年に2勝、賞金獲得2位と鮮烈なデビューを果たした。

昨年は、優勝がなく低迷していたが、今年の開幕戦に優勝して見事復活を成し遂げた。

下半身をダイナミックに使うジュニアのゴルフから、スイング調整時期を迎えているのであろう。

両足が突っ張りながらインパクトする体の負担は、少なからず大きい。

今後、末永くプレーする意味でも、腰の負担の少ないゴルフスイングを心掛ける必要があるだろう。  

 

カリー・ウェブプロのインパクト

 

女性版タイガー・ウッズと言われていたかリー・ウェブ。

1996年、1999年、2000年の賞金女王。

その後、アニカ・ソレンスタムの時代となり、低迷期を迎えていた。

昨年のメジャーのクラフト・ナビスコで4年振りの優勝を果たした。

上半身が起き上がり気味で、グリップの位置が前に出ているインパクト。

3年前のスイング時に、見られる傾向であった。

今年は、オーストリアでの開幕戦から2連勝を果たし、幸先の良いスタートを切った。

完全復活にむけて飛躍が期待される。  

 

大山志保のインパクト

見事、優勝女王を果たした大山志保プロ。

2000年のプロ入り以来、3勝であったが、今年だけで5勝をした。

賞金総額も16千万円を超え、昨年の2倍以上。

今までよりもスタンスの幅を広げ、同時にトップオブスイングをコンパクトにした。

インパクトでは、右肘の余裕を感じ入られる。

ここから右サイドで押すイメージがあり、安定感がある。

グリップの位置も体に近く、フトコの内側でボールをさばいてる。

風格さえ感じられる、賞金女王のインパクトだ。  

 

モーガン・プレッセルのインパクト

 

USLPGAが特例でツアーメンバー入りを許した、モーガン・プレッセル。

18歳以上が、今までのメンバー登録の年齢条件であるがを、17歳で入会を果たした。

16歳のミッシェル・ウィーをはじめ、女子プロ界は、どんどんと若手スターが洗われる。

下半身を伸び上がらせてインパクトしているのは、ジュニアゴルファーの面影が出ている。

柔らかい体があるからこそ、可能な打ち方である。

2000CCの排気量の車が、200キロで高速運転をしているようなもの。

今後の長いツアー生活の中で、排気量のアップと、余裕運転の方法を身につけることがポイントとなろう。  

 

飯島茜プロのインパクト

 

ジョー・ティールが師匠の飯島茜プロ。

プロ入り1年目で賞金獲得34位でシード権を獲得。

2年目の昨年は、初優勝を含め54百万円を稼いでランク11位。

下半身の安定感のあるインパクト。

下半身が大きくリードしたインパクトが多い女子プロの中では、めずらしい。

上半身のトレーニングをすれば、更なる飛躍が可能だろう。