第7回:夢を持ち続けることは、やがて大きな力になる
「グレードプレーヤーになる」 彼女は夢を持ち続け、やがてそれを実現した。 「あなたは何がしたいのですか?夢は何ですか?」 この質問は、私が最初に会うすべての選手にする問いかけである。彼らの夢、したいことを知ることなしに、私は彼らを助けることはできないのである。彼らの夢を知ることにより、それに向かっていくには、どのように考えればその夢がかなうか、トライできるかを判断するからだ。 このときブラッドレーはすでに全米女子オープンをはじめツアーで何勝も挙げていたが、それで満足することはしなかった。彼女は私の目を見てこう答えた。 「私の夢は殿堂入りすること。賞金女王にも2回なりたいし、メジャーにも何回も勝ちたい。」
私はあのときのことを決して忘れないだろう。それはマサチューセッツ州のリッツカールトンで、ブラッドレーの殿堂入りのセレモニーに出席したときのことである。私と妻がホテルに到着するやいなや、彼女と母親が立って待っていた。キスをしてあいさつを交わしたとき、彼女はいった。 「博士、話があるのです」 私が「何だ?」といったら、彼女はこう聞いてきたのだ。 「われわれは、これからどこに行くのですか?」 私が驚かされたのは、彼女自身まだ殿堂入りの表彰式も終わっていないのに、すでに次の目標に気持ちが向かっていたことだ。 自分に夢があり、そのアイデアが鮮明で意思が強ければ、実現のためにすごいパワーが生まれる。 ブラッドレーとトム・カイトは、私が思うに、誰よりもパッション(情熱)、ハンガー(欲望)、ディザイヤー(願望)を持っている。彼らのハートは特大だ。 |