第12回:コースはメンタルサイドのトレーニング場である
いずれにしてもいえることは、ゴルフというゲームは、どの部分がメンタルで、どの部分がフィジカル(肉体)であるというように分けられるものではなく、二つが調和して行われることが大切なのである。 ニック・プライスがいつもいっているのは、この二つを調和させる能力を養う重要さだ。そして、いつメンタルをトレーニングし、いつテクニックを練習するかを自分で理解し、調整しなければいけないのである。すなわち、精神を鍛えるときと、技術を磨くときを分かっていなければいけない。 私の意見では、ゴルフコースに一度足を踏み入れると、それはメンタルサイドのトレーニングの場になる。ゴルフコースでは、スイングをどうこう考えるのではなく、プレーに集中するのだ。肉体はゴルフコースでは作られない。スイングを考えるのは練習場である。ゴルフコースにおいては、ゴルフはメンタルゲームなのである。
アマチュアの場合でも、これはまったく変わらない。ゴルフはハンディのあるスポーツであるが、コンペである人はハンディが10、ある人は20であり、技術面に関しては、ハンディによって同等となる。そこで、だれが一番のマインド(心)を持っているかの勝負になる。 ニック・プライスと皆さんがハンディなしでプレーするのであれば、これはマインドの勝負にはならない。彼はフィジカル(肉体、技術)面で皆さんより優れているために、メンタル勝負にはならないのだ。 しかし、プライスが、彼と同様にボールを打てるプレーヤーと戦うのであれば、メンタルコンテストとなる。それゆえ皆さんが、皆さんと同じような実力のプレーヤーと勝負をするのであれば、問違いなくメンタルの戦いとなるのだ。 |