第49回:クラブの番手と自分のスイングを信じればミスはしない

ンまで残り110ヤード、9番アイアンを持っていたが、向かい風が強くなつてショートしそうな気がしてきた。8番アイアンに換えたいが、遠いところに止めたカートまで取りに行くのが面倒だし、スロープレーになる恐れもあるので、そのまま打つかどうカ悩んでしまった―こんな経験はないだろうか。

 まず第一にアドバイスすると、少なくともカートから離れるときには、3本のクラブを持っていくことが必要だ。

 それでももし、1本しかクラブが手になかったときは、それが間違った番手のクラプであっても、自信と明確な意志を持って打つべきである。そのほうが、疑いながら正しいクラプを打つよりもよい結果が得られることもある、ということを覚えておいてもらいたい。


 重要なのは、スイングするときは自分の気持ちを決めて、それを信じてショットすることだ。ピンが手前や奥というケースもあるだろうが、自信を持つてショットすれば、間違ったクラプで打つたとしてもボールは案外グリーンの真ん中にいくものである(2番手も3番手も距離のジャッジが違っていなければ)。

 ピンそばに寄せようという気持ちを持ちつつ、クラブの選択に疑いを持ったり、ミスするのではないかというように気持ちが不安な状態のまま打ち、グリーンの手前や奥にこぼれて難しいアプローチが残るよりも、グリーンの真ん中にボ-ルがあるほうがずつとよいのである。

 ヘッドアップの原因も、ショットに自信を持てず、ミスすることを恐れることから起きる。ミスしたかどうかを早く確認したいのだ。

 ショットに入る前に、頭の中でボールが完壁にホールに向かっていくようすを強くイメージすることにより、ヘッドアップは防ぐことができる。

 自分がグッドショットを打つことに確信が持てれば、ヘッドアップしなくなるのである。
 プレーヤーがクラプの番手やスイングに疑いと恐れを持っている限り、へッドアップやミスショットが起こる。だからこの恐れを取り除くのだ。

 自分の選択に自信を持つことだ。
 私はプレーヤーには、できるだけ多くのバーディパットを打ってもらいたい。2メートルのパーパットより、6メートルのバーディパットのほうがよいのだ。そして打つときは、疑いのない明確な意志のもとでショットをするようにしてほしい。